……西行院はあの状態で、櫻木は継ぐ者がいない……。
っとに、どうすりゃいいんだか……。
[全てを丸く治める方法はなくはない。
わかっていても、それを選ぶのは……気が引けるような感もあり。
結局、ぼんやりと日々を過ごすより他にない、という状況が続いていた]
煙草も吸いすぎてなくなるときついしなぁ……。
[そんな愚痴を零しつつ、ふと、窓の外へ目を転じ]
……ん?
[視界の隅を過ぎった人影に、気づいた]
って……玲!?
何処行くんだ、あいつっ……。
[未だに視界は戻らぬはずなのに、と。
微かな焦りを感じつつ、外へと向かった]