─墓標前─[猫はゆらりと尾を揺らしつつ、動く様子は見せず。視線は、そこに立つ者たちから動く事はなく]……ああ。まあ……そう、だけど、な。[言わずに、という言葉。掠めたのは、苦笑。言葉の続きを促されると、軽く、目を閉じて]……それに。消えたら、声も、聞こえなくなる……だろうし、ね。そう考えると、ちょっと、嬉しくはないかな……ってな。