─雑貨屋・自室─……はあ……。[零れたため息は、幾度目のものか。家に帰ってからは、日々こんな調子だった。店には、落ち着くまではでなくていいから、という母にいわれ、だからといって出かける先も特になく、ある種らしくない引きこもり状態が続いていた。そうする事で、無意識に顔を合わせるのを避けている、というのもあるのだが]……もぅ……やだな、こんなん。ウチらしくないよ……。[そうは思えど、その状態から脱する術は思いつかなくて。結果的に、ため息ばかりの日々は続いた]