[どう頑張っても帰れないのなら、きっとユリアンのように生きていくしかないんだと。理解していても、それを受け入れるにはまだ少し、足りない。]……うん。[結局、悪くない、には俯いたままそう呟くので精一杯だった。悪くないから、悪いのだけど。それを無くしてしまう事は出来るはずがなく。大分沈み込んだ口調は、ちょっと無理やりに明るく振舞うユリアンに引きずられるように、少し上擦りながらも応えて場所を譲ったが、また失敗したユリアンを見たら、悪いと思いつつもちょっと気持ちは浮上した。]