[そう小さく呟いた自分の声は、幼馴染には届いたろうか。
あの日、命を落とした友人達。
森は、星を見るのが好きだったし、いつか一緒に見られたらなんて話をしていたことを覚えてた。
響もなんだかんだと言いながらも誘えば最後まで付き合ってくれる人だった。
きっと学長が見ていれば、ちゃんと許可は取ったかと怒鳴っているだろうな、とか。
川島君や桜子ちゃんたちはどうしてるのかしら、などと思いながら幼馴染と2人、空を見あげる。
自分達がここに居られるのは明日で最後だから、ちゃんとお別れがしたかった。
さよなら、はいえないと思ったから、せめて、何かしたかった。
つまりこれは自己満足を満たすだけの行為。
けれど彼らに、この気持ちは届いただろうか。
どうか、届いていてほしいと。
そう思いながら、揺らめく星をただ、飽くことなく見つめていた。**]