[途切れた糸が繋がるまで、どれくらいの空白があったのかは、知らない。
目を覚ました時。そこにいた人たちに、泣かれて、怒られて、それから喜ばれて]
[けれど、やっぱり、その場ではなけなくて]
[伯父の所に引き取られた数日後から。
夜中に抜け出して湖畔でひとり、物思う事が増えた。
母が命を断ったのは父への想いが強すぎたからで。
父が死ななければ、死ななくて済んだのだと。
なら──父は何故死んだのかと。
報せをもたらした自衛団長にそれを問い、答えを得たのは十四の時。
見出す力と、それによって見出されるものの関係。
その因果の程は、話を聞くだけではしれなかった、けれど。
その頃から、心の内に芽生えたもの。
それは、誰かの特別にはなれない、という。
恐れに基づく小さな決意**]