[歩いて行く道の途中。ふと、目に入ったのは、忘れられたよに風に揺れる緋色の紐飾り]…………。[ぐ、と。右の手を握り締めて、開いて。揺れる色から目を逸らすと、少し足早に、声の聞こえる方へと向かって]……玲。それに……榛?[そこにいる者たちに気づいて、そ、とそれぞれの名を呼んだ]