[背を擦られ、少しずつ呼吸を整える。どこか不安げな手つきではあったが、それは呼吸を整えるには十分で]…出逢った、人を、忘れたい、わけじゃ、無いの。むしろ、忘れたくは、無い。……ただ、悲しくて……。もう、会えない、のが……![また、啜り上げるように泣いた。玲が困ると分かっていても、押し寄せる波のように悲しみが襲い、止めようとしてもなかなか涙が止まらない]