─ 詰め所 ─
[詰め所まで辿りつくと、入り口で見張っていた男に警戒した目を向けられた。
一歩でも近づけば斬りかかる、そんな目で見据えられて。]
何言ってんのサ。終わったから呼びに来たんだヨ。
人狼。ちゃんと殺したからさっさと死体、引き取りに来てよネ。
[さらっと言うと、なんだっての言葉と同時に詰め所のなかから見知った顔が出てきた。
数日会ってないだけなのに、随分会わなかったような錯覚を覚える。]
よ、ヴァルターのだん――
[な、と言う前に掴みかかるように、ブリジットの事を尋ねられた。
相変わらず、過保護だよねぇとは内心で思いつつ。]
安心しなヨ。お嬢は、無事。
むしろお嬢とフォルカーしか無事じゃないけどねぇ。
[その言葉に、自衛団員の顔色はどうだったか。]