[>>1103ベアトリーチェが降りるのなら止めはせず。両親――こちらは本当の親だと思っている――に向かって泣き出すのを聞けば、後ろからそっと人に戻った彼女の髪をなで続けた。
自分の親も泣くのだろうか。
ふとそんな事を思う。
そういえば執事見習いではなく護衛になった(女装に関しては伏せといた)と聞いた時に心配はされたのだけど、あの時は大丈夫だと言って笑っていたんだっけと思い出す。
私は大丈夫。
自分の人生は、わりと満足出来たものだったから。
ああ、そう親に伝えてもらえば良かったな、とは今更だ。
ちょっとえーりんまた死なないかなとか思ったが、まぁ伝わらないなら仕方ない。
親より先に死ぬと言う親不孝はしたけれど、けっこうな額貯めておいたお金が渡れば少しは報いになるだろうか。
分からないけれど。]