団長と灯台守を含めて11人死んだ。ひと季節の間の死人としちゃ、新記録だネ。
……睨む権利がアンタらにあるの?
[ふんと、自衛団を鼻で笑ってやった。
[そんな事よりブリジット様はと執事に尋ねられ、そんな事に大いに苦笑しながらも岬の方だと場所を伝えると、ヴァルターは最後まで聞く前に走り出した。
その背を手を振り見送りながら。]
ああそうだ、エステル姐さん呼んで来てよ。
俺は行かないからネ。ゼルが死んだの伝えるのはお前らがやってよ。
折角助かったのに死にたくないしー?
[へらりと笑って言うと、場が凍りついたのはまぁ余談だ。
その場が動かぬ間に、男もまた再び宿の方へと向かって歩き出す。
主と弟子を迎えに。
そのはずだった。]