[礼を言われても、何に対してなのか解らなくて数度瞬き。
眉が微かに下がるのを見れば、困らせたのかな、と思いはしたものの。]
一番なんて、決められないもん。
[一等好きな奴、と言われても。
好きな人として思い浮かぶ顔は幼馴染たちやアーベル、そして今見上げているこの人で。
それに順位など決められるわけもなく。
困って見上げていたものの、自分の首筋を指が伝うと思わず声を小さくあげて目を瞑り。
擽ったいな、と思った間もなく、瞼に柔らかな口付けを受ければ、その優しい感触に知らずふわりと微笑んで。
与えられる温もりに身を*委ねた。*]