[自分の言葉に乗ってきた銀翼の獣>>1123に、女はくつりと笑みを浮かべる]
折角、変化出来るようになったからね。
君と踊ってみたいんだよ、アーベル。
[彼の名を呼んで、全身は一瞬にして漆黒に染まった。
そこに居たのは黒の毛並みを持った獅子の姿]
見くびらないで欲しいな。
ボクとて、ただ無為に時を過ごしてきたわけではないのだよ!
[相手の咆哮に返すように、漆黒の獣は声を張り上げた。
翔け降りてくる銀翼の獣に対し、漆黒の獣は一撃を避けようと身を捻る。
ネコ科特有のしなやかな動き。
けれど、振り下ろされた爪の方が早く、肩よりやや下、腕の位置に赤い線を散らした]
シッ!!
[無事な右前足を地に叩き付け、後足で軽く地を蹴る。
右前足を軸にして身体の位置を回転させると、全身のバネを利用して銀翼の獣を蹴飛ばそうと、右後足を振るった]