[過去の事を話すのは、抵抗が大きすぎるから、詳細は語らない、けれど。
『"いる"んだね。』という言葉には、ああ、と頷いた。
その後、どうにも捕まらないふわふわに、さすがに渋い顔をしていた──のだけれど]
ん?
なんか、って、俺は別に……。
[向けられた問いかけに、きょとり、としながら答え。
その後に起きた事の意味は──正直、わからなかった、のだけど]
……て、ちょ、ええええええええええっ!?
[いきなり泣かれるとか、そりゃもう予想の斜め上でした。
しかも、人の行きかう祭りのど真ん中。
店番の翠髪が、同じ色の瞳をまん丸にしているのとか、目に入る余地はなく]