[落雷は周囲に引火し、ところどころで火の手と煙が上がる。
ふらついて倒れそうな体を何とか踏みとどまらせて、お父様のいたほうを見る。
向こうも相当な傷を受けているのは見て取れたが、それでもなお立つ姿に危機感と焦りが生まれ始めていた]
さすがって…ところかしら〜♪
[思わず軽口を叩くのは恐怖を打ち払うため、後悔している暇はもうないから。
一瞬、こちらの隙を付きお父様の姿は目前に]
やっ……
[言葉を発するよりも早く、振りぬかれ刃に身をとらわれて、その姿の半ばまで切られて。
その場に残るのは、刀を半ばまで食い込ませた忍び衣装を着た身代わりの木偶。
そこにはひもが繋がっており、しゅーっと音を立てながらその紐は短くなっていく]
忍崎流秘奥義・空蝉閃光爆っ!
[光と火の精霊へ働きかけて、その木偶に含まれるのは奇行学科特性の魔力火薬。
精霊力を封じ込めて通常の爆発ではなく精霊の力を爆破行使する爆弾。
強烈な光と音が身近にいたお父様を襲う]