人狼物語 ─幻夢─

45 Baroque stone


作家 ヘルムート

―数年後・とある城の一室―

[開け放たれた窓から入り込む風は初夏の爽やかさ。
けれど俯き、一冊の本を眺める女の表情は愁いを帯びていた。

―Helmut von Tieck―
その文字を指先でなぞって。
その人物のもと、使用人として仕えていた女は一つ息を吐いた]


フォン・ティーク卿……。

[屋敷の中の誰もが、主の名をそう呼んだ。
寧ろ、多くの時、名ですらなく、主と示す言葉を用いた。
ヘルムートと呼べる親族は、只管に遠い。
距離の意味でも、心の意味でも]


[――それは、冷たい名前だった]

(1144) 2009/09/01(Tue) 21:20:32

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