─ 100年位前の天界・西海のある日 ─……て、わけで、オレ、『ちょっと』地上に行って来る。『……は?』[久しぶりに会った従兄に簡単な挨拶をした後。さらっと口にしたのは、その一言だった]『湧凛……今、なんと?』だから、地上に行って来るって。『……言っている意味は……わかっているな?』そりゃ、勿論。『…………』[どこまでもどこまでもあっさりと言い切ると従兄は僅かに目を細め、それから、はぁ、とため息をついた]