[自分の声は二人の耳に聴こえただろうか、姿は二人の目に映っただろうか。二人に届かなくても構いはしなかった。ただ、自分がこうしたかっただけだったから。二人の無事を確かめて、感謝と謝罪を伝えたかった。それだけが、自分に残っていた心残りだったから。後のことは、生きている彼ら自身が考えて決めることだから。私が案じることじゃない、それにきっと。彼らなら、案じる必要もないだろう。そう思って、幼馴染の傍らに戻り微笑んだ。**]