― 狭間 ―
ちゃんと死んでるって言うのも妙な言葉だよネ。
…おや、旦那その目なんかカッコイイネ。
[こちらを向いたヴィリーの>>1144、片方が虚ろとなった目をワラって見ながら言った。
一瞬、何か不意打ち――誰とか言うまでもない――でもされて突然死したのかと思ったが、そうではないらしい。
原理はわからない。理由も知らない。答えは勿論持っていない。
ただ会えた事は単純に、笑えた。
死は思った以上に程近い、そんな事も思い。
生死曖昧な空間で、ヴィリーの言葉にはひとつ、瞬いて。]
あれ、そうだったのネ。
なんだ、そりゃ上手く逝って何よりだったねぇ。
[けらりと笑い、続いた言葉には、群青が少し開く。]