─卒業式・前夜─
─…うん、綺麗─。
[2人で毛布の上に仰向けに寝て、まるで降ってくるような星を黙って見つめていて。
どれくらいそうしていたか、ふと、幼馴染へと声をかけた。]
ねぇ、ゆー君。
─…もうあんなこと、言わないでね。
[あの時のことは、まだ生々しく残っている。
それでも、失った痛みは緩やかに和らいでいってはいる、けれど。
最後、友梨と対峙した時の幼馴染の言葉は、胸に未だ刺したままだった。]
ゆー君の代わりなんて、いないんだから。
私は、ゆー君だから、側にいるし、いられるんだから。
だから、もう…言わないでね。