─海辺の空き地─…馬鹿で悪かったな。見ない振りが続けられなくなっちまったんだよ。お前があんまりに…一人で抱え込んでるから。[苦笑混じりに答える声はいつもより少し掠れて]それでも悩んだ。ああ、俺はずるい男だからな。絶対に傍を離れないなんて約束してやることは出来ない。だから、お前に選んでもらおうと思った。[傍にいてほしい。その願いに身体が震えそうになる。顔を寄せた。僅かな距離も詰めるように]いいんだ、な?それでも選んでくれるんだ、な…?[至近距離で黒い瞳を覗き込む]