へぇ、作られた。
僕と一緒じゃん。
[痛みはあったが、それを感じさせないように軽口めいた口調で言い。再び攻撃が当たったことに口元を緩める。睨まれても、それには不敵な笑みで返した]
負けるのが嫌なのは僕だって同じさ。
勝ってこその喧嘩、だろう?
[渾身の一撃となるのだろう、光り出すナイフの切っ先に気付くと、左の得物を腰に据え、懐から一枚の細長い紙を取り出した]
ふふん、雷を使えるのが自分だけだとは思わない方が良いよ?
『発雷』!
[言葉を発すると同時に右手の得物を開き、手にした紙──術符を鉄扇へと叩き付ける。そのまま舞の手捌きのように鉄扇を揺らめかせると、下から思い切り鉄扇を振り抜いた。鉄扇からバチリと光が迸る]