─葬儀後/詰所─
[詰所のテーブルに並べられた遺品。
一つ一つを見て行って、ふと足を止めた]
発明家の伝記……ライヒアルトのものか。
持って来ていたのだな…。
[騒動が起きる前に話していた伝記の本。
それを手に取り眉尻を下げて呟いた]
この本は僕が引き取ろう。
元々は修道院の図書室にある物だが、僕が借りる約束をしていたのだ。
後に僕から修道院へと返しておく。
[そう言って、本を手に取った。
また、カルメンの部屋にあった人形の完成予定図も自分が依頼した人形の物だからと引き取る。
多少赤が飛び散っていたが、構うことは無かった]