人狼物語 ─幻夢─

62 空から降る星・魔獣の欠片


火炎学科1年 ハインリヒ

―平原エリア―

『だめ……ぜんぶ、ぼけぼけ』

やっぱだめか……。

[試験終了後、ハインリヒとシチは二人揃って深いため息をついた。何せ、決死の覚悟でライヒアルトに挑み、そして彼の素敵な姿を記録用琥珀におさめようとしたが……ハインリヒの技術不足で琥珀にはピンボケの静止画しか残らなかったからだ。]

『熱処理分の魔力と、調整分の魔力がうまく釣り合わないのね……』

だなー……。連戦した分、精神的にも消耗してる。
コントロールするだけならまだしも……。

『魔力が似てそうな人に、ちょっと貸してもらったら……?』

[なんて言って協力を求めればいいんだ、とハインリヒは渋い顔を作ってしまった。魔力が似ている、と言われて思いつくのはミリィか。彼女は自分と同じ火属性の魔法使いだ。
ふと周りを見渡せば、追試となった者が隔離結界内に向かおうとしている。ここでぐーたらしてても仕方ない、ふわふわは苦手だが他の者たちの戦いを観戦したい気持ちもあって、ついていくことにした。]

―→隔離結界内・奥地―

(1245) 2010/12/27(Mon) 16:06:53

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