─後日・道具屋─
[兄も自分もいなくなってしまった為、中々引き継いでくれる人が決まらなかった店の中。
そこで、今、自分の仕事が引き継がれていくのをただ見ていた。
先代も突然居なくなってしまったから、万一のことを考えて自分の知り得る限りは書き記してはいたのだけれど。
やっぱり実際に見聞きしないと解らない部分もあったのか、引継ぎは難航していて。
そこで急遽呼ばれてきた姿に、微笑みを浮かべた。]
…ユーディ、そっか。
ユーディに頼まれて増やした品、多かったもんね。
[そう言って、ユーディと新しい道具屋の店主の会話を眺めていた。
途中、一緒に見ていたゼルと、ユーディ今日は転んでないみたいだね、なんて会話もしたかもしれないが。
一通り説明が済んで、一息ついたところに出された包みを見て、ほんの少し、目を伏せたが。
ユーディがそれを引き取りたいと言ってくれたことに顔をあげ、彼女の顔を見た。]