……これは……なんでしょうか?[それを渡されたのは、十の歳。制御かなわず、彷徨う御霊を見い出す力。それを怖れる自分に師父が差し出したのは、精巧な細工の眼鏡。祝福されし聖具、と。そう言って、師父は笑った。実際にはどうなのか、それは定かではない、けれど。力を制し、心安らかになす物と教えられ。……何より、自分のために用意された、と聞かされたなら。他に拠り所を知らぬ幼い心は、差し出す相手への感謝と思慕を無垢に募らせた]ありがとうございます!……大切に、大切にいたします!