……何故。
[その言葉は、幾度口にしたのか]
何故……なの、ですか?
[『場』の構築。
悪夢の始まり。
蒼花を咲かせた友は、迷う事なく『象徴』たる道を選んだ。
自分もまた、見定める者としてのあり方に殉じる決意を固めた。
それは、最初に見極める者と名乗り出た者が、慕い続けてきた師父であったから、と言うのも少なからずあった。
けれど。
師父が人狼と。
無邪気な流浪の民の娘が人と。
そう、判じた者の御霊は、白く、清らかで]
どうして……あの方が、このような、偽り、を……?
[答えの出ない、問い。
幾度投げたかは、既に記憶には、なかった]