―数日後―
[オティーリエとは会わないまま。そしてアーベルの完治を見届ける前に、こちらは命竜王の宮殿へと戻された。
気にならないわけではなかったが、気にする権利はないと言われれば仕方なく。
戻ったら、留守を預かる命竜らから非難はあった。当然といえば当然か。
だが処遇は王が決めるという事で納得させたのは流石命竜王といったところで。
その後、少しは厳粛な場で言い渡された処遇は―――生命の海、そして竜郷へ封じられるという事。期間は告げられなかった。
永い鎖の足枷を付けられたような状態には軽く嘆息したが、ある意味あれだけ大騒動仕掛けておきながらこの程度で済んだのはマシだったろうか。
命竜王ティアマトに暫く真面目にこちらを手伝いなさいと言われれば、へらりと笑みながらも、諦めたように頷いた。
アーベル、オティーリエの処遇は聞かされなかった。]