治療じゃなく修理になる時もある。
[頷きと共に知る者しか分からない単語を交え、答える]
[狙いとは異なる場所への当たり。僅かに舌打ちが漏れるが、足に当たったなら儲けもんではあるだろう。着地と共に翼は腕へと戻す]
この程度ではあるまい。
来い。
[何かしら感じるところがあるのだろう。相手の力はそれだけに留まらないと考え、言葉を発す。
直後地を蹴る相手。徒手空拳を得手とする自分にとっては近接は望むところ。近付く相手に掌底を繰り出したが、読みが少し甘かった]
っ…!
[軌道が逸れ、右を抜ける相手。刹那、脇に痛みと、朱線がいくつか走った。咄嗟に駆け抜けるその背中に肘を振り抜いたが、届いたか否か]