その邪魔な火を封じさせて貰おうか。[腰を落とした姿勢、刃を収めて、玉を鳴らす。] ――闇罔象(クラミツハ)。[青から黒へと揺らめきは移り、] 水の前に、火は無力。 ふれよ、そそげよ。 雨は等しく注ぎ、地へと恵みを齎さん。<天を覆う暗雲、細く、雨が降る。 水滴に触れた炎はその勢いを弱め、消えゆく。 恵みも過ぎれば、動きを阻害するものにしかならず>