―孤児院―
そういうわけでエーリッヒさんはお仕事忙しくなったので、これからは来れなくなりました。
[子供達からあがるのは不満の声、それを宥めるように]
代わりにおもちゃとかはちゃんと送ってきてくれるから、皆それで我慢するように。
エーリッヒさんも暇じゃないので、わかってあげてください。
[子供達はしぶしぶとその話に納得させられて、
孤児院の院長はその場を離れると深いため息を付いた。
その後ろに、この院の中では一番高年齢の女の子が一人。
今ではもう自分の仕事ももっており、生活が安定すればいずれ孤児院もでるであろう子]
「あの、エーリッヒさんのこと、本当はどうなんですか?」
あの人も各地で商売したりして忙しい人ですから。
[そう説明をされても、女の子はじっと院長を見つめたままだった]