な……あんた、誰?
『誰でもいい。
それよりその勝負、俺に預けてみねぇか?』
あ……預ける?
何ソレ、どういう事?
『……最後の一番、俺に打たせろってンだよ』
[突然の事に戸惑いながら問うと、割り込んできた男はにやり、と笑った。
どこか、獣じみたものを感じさせる表情。
けれどそれは、今テーブル越しに向き合う三人組の下卑た印象を与えるそれとは違い、奇妙に引き寄せられるようなものを感じさせた]
『そちらさんもかまわねぇだろ?
こっちの坊主の掛け金に、俺の手持ちも加えて、レートを上げる。
……悪い条件じゃねぇよな?』
[その笑みを、男は三人組へと向けて。
場に投げ込まれた皮袋が立てる音に、三人組は何事か相談した後、頷いた]