って、ちょっ……!
何すんだよ、いきなりっ!
[突然の事に抗議の声を上げるものの、隻眼はこちらを向いてはいなかった。
煙草をくわえた口元は面白そうに歪み、視線は今まで自分が立っていた場所の、更に向こうに向いている。
そこに立つのは、先の三人組。
なんだかんだと勝手な口上を述べるのを、隻眼の男は楽しげに聞いて、それから]
『……で、遺言は、それでいいのかねぇ?』
[にやり、と。
先にも見せた獣の笑みを浮かべ、そして。
十分後には、ずたぼろになった三人組が、道の端に積み上げられていた。
……彼らの所持金がどうなったかは、推して知るべし]