>>1323
[夢の砂漠、精神の領域で、王に心を隠せるはずも無い。
問われ、素直に頷く]
『…えぇ、心配です。
私が巻き込んでしまったのですから。それに――…』
[消えた言葉は思考として結ばれずとも、王は全てを見通す。
心話に若者のような楽しげな響きが混じり、示唆された内容に青年は驚きに目を見張った]
『…ですが、処罰の内容は――…刻印を二つと渓谷への幽閉。
刻印を受けるまで、意識を戻す事は許されぬ…と、』
[そこまで言葉を紡ぎ、青年は意を悟り深く深く天へと頭を垂れる。
――頭を上げた時、王の気配はもうそこにはなかった]