[『仕事』で相手をしているもの。
変幻自在なる『魔』の事を思うとさすがに表情は険しくなる、が]
「……あら、生徒の中には未来のアンタの後継者もいるかも知れないんだし。
そう考えれば、適正見極めにもいいんじゃないの?
……それに、生徒をちゃんと連れ帰る、って義務があれば、無茶もしないでしょ、アンタ」
……そっちかよ!
[思わず突っ込みを入れると、アーデルハイドはくすり、と笑う。
楽しげな様子に何となく面白くなくなって、カップの中のワインを啜った。
ワインの温かさ、世界樹の仔のぬくもり。
それらは、身体の奥に残っている疲れを溶かしてくれるような心地がした]