[止まったとか、どうしたのかと言われても、本紫が瞬くだけで]ゲルダ、今───。[何を、と言いかけた時、ゲルダから、もういっかい、と言葉を被せられ、唇が再び重なる。さっきよりは深いそれ。ようやく理解して、驚きの形を取っていた本紫を細め、閉じる。応じるように唇を動かして、離れ行く感覚に薄っすら本紫を覗かせた]……不意打ちとか、ずるい。[次に見せたのは拗ねるような表情。頭の上では耳が感情を表すように少ししょげていた]