兄さんには、負けるよ。
[>>1326 優しすぎる、という言葉に少し、笑って。
握り返された手をしっかりと引いて、立たせる]
……じーちゃんの場合、下手に逃げると余計にややこしくなるからな。
とはいえ、探しに行かんとだけど。
ゼルギウスとも、約束しちまったし。
[消えるのを押し止めてくれたやり取りを思い出して、苦笑を滲ませ。
それから、雪を被った木の枝を見上げる]
……でも、その前、に。
あと、どれだけ時間があるかわかんないから。
もう一回くらい、ここで、歌っときたい、かな。
[花を咲かせたが如く真白を纏う木は、一人になりたい時に訪れて、よく歌っていた場所。
死した身では、次があるかもわからない。いつまでこうしていられるかもわからないのだから。
そんな思いから、そ、と木に触れて。
静かに、ゆっくりと。歌を紡ぎだし始める]