「大丈夫だ、ちゃんと帰って来る」
……当たり前だろ、そんなんは……。
[投げられた言葉に、ため息まじりにこう返す。
そうだな、と。
返る言葉は、何故か苦い笑みを帯びて。
掻き立てられる、不安]
兄貴……仕事って、
[一体、何を受けたんだよ、と。
そう、問おうとした。
確かに、兄もまた裏の仕事に手を出している。その繋がりで、自分にもぽつぽつと仕事が回されているのが現状。
だから、仕事によっては相当に危険なのも、わかってはいて。でも、この様子はただ事ではないと思えて。
だからこその問いは、頭の上に置かれた手に遮られた]