ユリアンーッッッ!!![そのせいか、あるいは誰かの配慮があったのか。予定より早くユリアンは開放された。ため息をつく彼の名前を全力で呼んで、勢い良く飛び込んだ。邪魔が入らなければそのまま抱きついて離れようとしない]心配、したんだから…。[涙混じりのくぐもった声で訴えかける。周囲の物音も気配も何ひとつとして届いては来なかった。泣き止めば彼女にも自覚は訪れるだろう]