王、一体これは。
[その部屋に辿りついたとき、彼女はただ呆然とするしかなかったのだった。
仕方はないだろう。]
[内装はふわふわピンクの壁、天蓋つきのベッド、ふわふわクッション、絨毯、ぬいぐるみ、etc...
正直な話、いくら乙女趣味でもここまではと思えるほど。
アンティークのような木のクローゼットには何が入っているのかは、想像に難くない。]
[まさか本気かというように見たが、希望はあっというまに潰えた。
こんな場所で生活をするのは、さすがに死んでしまうと彼女が思ったかどうかは定かではないが――逆らうことはできない。]
[結論として、部屋のあまりに可愛すぎる様相は、双子がほしがったためにそちらにまわされ、平和な(女性用の)部屋になるのだった。
ただしそれがどれくらい経った後か、語る事は避けておこう。]