ぁ……はっ………ぅ゛っ…
[瓦礫に巻き込まれてるナターシャの様子も気にせず逃げる少年の様子はまさしく追いかけっこで逃げてるものだっただろう。当然背中は無防備なわけで、鉄環手が肩に円周に回っていたからか、掠めるようにあたる。
それにくるくると片足を軸にその反動を余すことなく回るだけ回る。楽しげに。
だが回転も止まると、飛び跳ねるナターシャを見てにんまり笑うと。近くの壁に手を当てる。
すると意志を持ったように壁は剥がれて…先程投げられたものと同じ形の…ただ輪の中に人がすっぽりはまるような鉄環手ならぬ鉄環体?を精製し。ナターシャ向けて豪快にぶん投げ、またぴょこぴょこ逃げるように跳ね回る]