―とある森>>1430―
[森の道を白狼に乗って小人が駈ける。
一直線に目指すのは、最奥にある小さな広場。
何も無いように見えるけれど、とても大切な茸のある場所。
白狼がその少し前で脚を止める。
アォンという短い声は、ここまでにしておくという意思表示。
気を使ったのか、認めてはいないというつもりなのか。
きっとその両方だろう。ありがとう、とその首筋を抱いて。
残りは自分の足で駈ける]
…榛ちゃんっ!
[真直ぐに戻ってきたヒトの所へ。
そこにある想いの種類を表現するのは難しい。
ただ、今は。とにかく戻ってきてくれたことが嬉しくて]