人狼物語 ─幻夢─

64 滄に揺らめく銀鏡


研究生 エーリッヒ

[その青年の訪れは、一連の騒動に一応の決着がついた後の事。
すらりとした白猫を肩に乗せ、長めに伸ばして一本にまとめた金の髪を海からの風に揺らしつつ、最初に目指したのは自衛団の詰め所]

「……ええ、連絡をいただきまして。
 彼の持っていた研究に関わるものは、全て私が引き取ります」

[淡々と告げる彼は、歴史研究家を志していた青年と同じ大学に、やはり研究生として在籍しており。
同じテーマを追求する、言わば研究仲間だった]

「……はい、確かに。
 それでは、私はこれで。今、持っていけない分の書籍類は、後ほど改めて引き取りに伺います。
 ……で、彼の墓はどこに?」

[一先ず、自衛団が預かっていたもの──元・宿屋に持ち込んでいた鞄とその中身を引き取ると、青年は研究仲間のねむる場所を問い。
答えを得るとそちらへ──教会へ向けて、歩き出した]

(1473) 2011/01/19(Wed) 20:40:23

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