――いえ、ですから。
僕が、君を監視することになりましたので。
[それのご報告です。と。
素っ頓狂な声を上げる相手の顔を、平然と見ながら
コンソメスープを口に運ぶ。]
相剋の点でも、「監視」しやすい立場としても
『応龍(ぼく)』が適任だろうと。『上』のご意向です。
…一時期は、剥がすやら何やらとの話も出ていたのですが
それで上手く行くならば兎も角、リスクも高いですし。
今までも問題なかったのならば、今暫くは様子見でも構わないだろうと。
[そういうこと、らしいですよ。と。
ゆるりと笑みを浮かべる。僅かに目を細めて。]
それに、君から剥がして無事封印したとして。
――きっと、居なくなるでしょう?