いって……
「場」?何ソレ。
[後退る>>1474のを横目に足を下ろし、傷ついた右腕に舌を這わす。
しかし全てを舐め取る事はなく。]
そりゃァね、痛いの好きなワケじゃねェし……さ?
[未だ残る赤を放置したまま、相変わらず軽い口調で、視線を相手に向け直した。
丁度ブレ始める輪郭に瞬く間に、男の姿は消えて、代わりに獣が一匹。]
あッれ。
……えーと……もしかすっと、ウェアウルフってヤツ?兄サン。
満月出てねェケド。
[本で読んだ知識から、それらしきものを引っ張り出す。
とは言え『満月で化ける』程度のことしか記憶には残っていないらしい。
或いはかれの世界では馴染みのない生物のこと、それ以上の記述が無かったのかも知れない。]