[集会場を離れようやく家に帰り着いた次の日から、本格的な後処理と呼べる仕事が待っていた。
まず死んだ者らの身辺整理。
ローザが集会場に持ってきた荷物は、当然父親の元へと返される。
流れ者のライヒアルトの身元は不明。荷物の大半は個人的な日用品だった為、処分された。ある程度、身元が解るもの、希少な物は自衛団が預かり後日渡される事となる。
エルザ、オトフリート、ヘルミーネに関しては、全員が一人暮らしで身寄りも親戚もなしだった為、どうするかと村長や副団長ら、上役連中らが暫く話し合っていた。その間、意識が戻ったユリアンから、いくつかの品に関して渡すように言付けられたと告げられた為、何点かは新たな持ち主の元へと行くことになる。(なおユリアンが夢だか幽霊だかで聞いた話に関しては、事前に聞いていたという事になっている。一々追求されるのは面倒だ、とは本人談。)]