[オトフリートの書斎の引き出しから手帳を取り出し、団の誰かが彼の主治医宛に手紙を書いた。フォルカーだったかもしれないが、誰かを知る前に、自分はユリアンに言われた、エーリッヒの証拠品を取りに鞄をあけると、ずいぶんくすんだ血に塗れた服が出てきて、当然のように倒れた。同僚が隣にいて良かったと思った。あれから見回りは二人で、を徹底していたおかげだった。
エルザの家から、ユリアンがある程度のものを引き取っていき。ヘルミーネの楽譜をウェンデルが手にし。ユエや、望遠鏡、ナイフ、そんな物がそれぞれの手に渡っていき。
だが結局、大半の物は処分される事になった。
いくつもの品が各家から運ばれてゆき、その大半は商人に引き渡されて村の収入となる。
あまり金にならないもの、日用品などは、村の住民で分けるか、捨てた。親しく思っていた者が、形見として持っていく物もいくつかあった。
自分は何も受けとらなかったが、母が新しく来る娘の為にとエルザやヘルミーネの服を少し貰ってきていた。
無人となった家には、持ち回りで村の人間が掃除するという事で家が残された。]