[構わず突っ切るようにして、鉄環手と爪が鍔迫り合う。
押し切ろうと力をこめたが、横に払いのけ押し返される。]
……?…?
[その反動のまま距離を置きつつ首をかしげる
自覚はしていないだけで、初めの鉄環手に先程の鉄拳に。自覚はしていないだけで体はしっかりと負債を背負っているのが原因だ。
だが結局己で不思議に感じた解を見出すことも出来ず、床を思い切り手で叩きつける。
同時に。自分とナターシャを囲うように床から鉄くずの壁が立ち狭い空間が形成される]
…はっ…あはっ
[それを確認すると、また先程と同じように横に回転しながら弾かれるように壁と壁とを不規則に乱れ飛ぶ。来るべき隙を探すように壁と壁とを飛び交いながらナターシャへと狙いを定め]