─ 墓地 ─
[過去が優しければ優しいほど尾を引く想いは募り行く。
何時しか記憶は郷愁にも似た想い出となり。]
…だと、好いな
幾ら謝っても、僕の声は届かなかったけれど――
[求めた答えが返ることは無い。
だからこそ、謝罪を娘は続けた。]
……生きてても良いのかな
明日のこととか、謝るために過ごさなくても…?
……自分の為に生きようって想った事、無かったから
だから、そんな風に考えられなかった
[少年に初めて言われて感じるもの。
―――否、寧ろ考えなかっただけかもしれなくて。
娘は答えを求めるように子供のような眼差しで彼を見詰め。]