互いに全く知らぬ仲でもないからネェ。
ある程度の予想はついてもしまうわけだが。
[黒翼が開くのを見て猫のよに目が細まる。
上空に逃げられれば攻撃を届かせるは至難の業。けれど距離が開けば威力が落ちるのは相手もまた同じ]
舞わされるだけは嬉しくないさね。
[振り下ろされる刃を左腕のリボンが弾くよに迎え撃つ。勢いが付いた一撃の威力は削ぎきれず、左上腕から緋色が散った]
クッ、流石に重いネェ。
[眉を寄せながらも唇を細く開き、吹き付ける仕草で息を吐く。
常人なら、吸い込めば四肢の動きを阻害されるであろう麻痺の香。追いかけて右腕のリボンが左目を狙う]